一昨日の日曜日は、友人と10年以上振りに品川神社の祭りへ。あいにくの雨でテンションが上がりきらないが、この季節はやむなし。
提灯に囲まれた石段を登って、神社の賽銭箱の前で手を叩いた。とっさに思いつかなかったのでお願いごとはなし。参拝後、周囲の写真をひたすら撮っていたら、友人に日本文化に興味津々の外国人にしか見えないと指摘された。
娯楽系の出店の種類は昔と変わらない。輪投げに射的に宝釣り。大きな違いと言えば、景品に新しいゲーム機が加わっていることくらいだろうか。子供たちに見習って遊んでみようかと思うも、要らないものをもらったらどうしようという気持ちが先立ち一歩踏み込めない。人は無邪気な冒険心を悪魔に売り渡し、代わりに経験をもらうことで大人になる。
お祭りに来ているのは、大半が10代。浴衣を着た女子のグループが、少し距離を置いて男子のグループと会話をしている光景が微笑ましい。人の行き来に合わせて淡い恋心も交錯する縁日。高校の頃、何故か男友達と2人で地元のお祭りに行き、「何で男同士で来たんだろう」と互いに嘆いたあの頃を思い出した。
出店を見たあとは、神輿を見に場所移動。雨が強くなり、無理やり軒下に入って待機。しばらくすると、野太い掛け声が遠くから聞こえ始め、熱気を連れて神輿が蛇行しながらやってきた。近くで見るとなかなかの迫力。おばさんたちに紛れて、隅っこからこっそり写真撮影。
神輿を見た後は、出店を眺めながら荏原神社へ。そろそろ祭りも終盤に差し掛かり、店じまいの準備を始める店も。客足が散り始めた縁日には、名残惜しさと侘しさが忍び寄っていた。雨の祭りも風情があっていい。友人と別れた僕は、歯についた焼きそばの青のりを気にしながら京急線で帰途についた。