鹿島神宮 / Kashima Shrine

水戸の夜、ひとり飲みで当たりを引く

水戸駅前 [by iPhone]

ハニワに続き、週末古代探訪で 鹿島神宮 に行くことにした。ただ、業後に現地に行くのは厳しいの途中の 水戸 で一泊することに。神宮まで水戸からさらに1時間以上バスに乗ることを考えると、茨城は途方もなく広い。

当日は東京駅から特急電車に乗り、1時間強で水戸に到着した。東京も雨で肌寒かったが、水戸は「肌寒い」ではく完全に「寒い」。

ホテルは大工町なので、駅から結構歩く。途中で食事がてら一杯飲める店がないか探してみたが、きらきらオーラ全開の人気店か、一見さんが入るには少し気後れする個人店ばかりだった。


結局ホテル近くまで何も見つからず、これは今日はコンビニ飯かと思い始めた。そのとき、ホテルの向かいに鳥ぎんという良さげな店を発見。

寒さと空腹に背中を押され、恐る恐る入ってみるとカウンターが空いていた。ビールと鳥の煮込みと焼き鳥を頼んでみたら、これがおいしい。

普段あまり酒を飲まない人間にとって、ひとり飲みはある種のイベントなので料理の良し悪しは非常に重要。水戸の夜、無事に当たりの店を引けてよかった。

ホテルに着いたあとは、テレビでYouTubeを見ながらダラダラする。そして、気づけば眠っていて、起きたのは朝4時だった。

寝覚めがよかったので、そのまま大浴場へ。当然ながら誰もいない。貸切状態の浴槽で、無心で手足をバタバタさせる。水戸の朝は、静寂と平泳ぎから始まった。

朱の楼門を抜け、鹿島神宮で祈る

鹿島神宮駅 [by iPhone]

翌日は、ホテルの朝食で茨城名物のそぼろ納豆を堪能して出発。鹿島神宮へは、水戸から電車で1本。車内でのんびり読書をしていたら、あっという間に到着した。

ところが、ここで小さな事件が起きる。Suicaで入場したはずなのに、なぜか現金で精算しなければならなかったのだ。現金を持っていたからよかったものの、なかったらJRはどうするのか…。

鹿島神宮の駅前は、かなり殺風景だった。伊勢神宮の周辺と比べると、観光地感はほとんどなく、ほぼもぬけの殻といった印象。


鹿島神宮 [by iPhone]
楼門 [by iPhone]

駅から15分ほど歩くと、ようやく鹿島神宮にたどり着いた。

ここは全国にある鹿島神社の総本社で、東国三社のひとつにも数えられている。主祭神は 国譲りで有名な武甕槌大神(タケミカヅチノオオカミ)

入り口に立つ朱色の楼門は、華があって貫録がある。古代の東国経営や蝦夷征討の中心として機能してきただけのことはあって、武人的な猛々しさも感じられた。

ところが、楼門をくぐると雰囲気は一変する。杉の木が日差しを覆うように生い茂り、参道全体に神秘的な気配が立ち込めていた。


拝殿 [by iPhone]
奥宮 [by iPhone]

右手の拝殿で参拝を済ませて奥宮まで進むと、そこまで混んでいないのに参拝の行列ができていた。どうやら参拝エリアが2人分ほどのスペースしかなく、なかなか人がはけない。

自分の番が来たので、深々一礼。そして、特に祈ることもなかったので、とりあえず レーザーテックの株価上昇をお祈りした。武神に頼む願いとして正しいのかはわからないが、勝負事という意味ではたぶん大きく外していない。

ナマズを拝み、ナマズ飯を逃した日

要石 [by iPhone]
御手洗池 [by iPhone]

奥宮の裏側には、要石 という石が祀られていた。地震を起こす大ナマズを封じているとされていて、この地域にとって重要な石だ。

とはいえ、見えるのは表面だけなので、正直見た目はかなりしょぼい。知らずに見たら、ただの石。ただ、伊勢神宮の心の御柱に相当するほど霊験あらたかなものらしい。

御手洗池を見終えたところで参拝終了。ちょうどランチタイムなので調べてみると、なんと近くにナマズを食べられる店があるらしい。ナマズを拝んだあとにナマズを食べるというシュールな展開 が風雲急を告げた。


ナマズのお店 [by iPhone]

ところが店に行ってみると、何かトラブルでもあったのか断られてしまった。入口には開店が遅れる旨も書いてあったので、何か事情があったのだろう。仕方ないとはいえ、これはがっかり。

代わりに神宮近くの有名らしい海鮮丼の店に入った。ネタ自体はおいしかったが、ご飯が酢飯でないのがいただけない。海鮮丼については、冷めた酢飯以外認めない極右思想の持ち主 だとここに宣言したい。

北浦に立つ、孤独な大鳥居

通り [by iPhone]
水上鳥居 [by iPhone]

最後は、北浦という内陸の湖沿いにある一之鳥居へ向かった。鹿島神宮の水上鳥居で、水上に立つものとしては大きさが日本一らしい。

ただし、問題は距離。神宮から徒歩20分ほどかかる。それでも歩いていくと、やがて湖畔に佇む大鳥居が見えてきた。

確かに眺めは素晴らしい。水の上に鳥居がすっと立つ姿には、神域の入口(出口?)らしい清々しさがある。

しかし、周囲には本当に何もない。売店もなければ、観光客の気配もない。ひとっ子一人いないと言っていいほど静かだった。日本一を冠した観光スポットで、ここまで注目されていない場所も珍しい。

帰り道で善意の不審者に絡まれ

鳥居を見終えて、歩いて鹿島神宮駅に戻ることにした。人のいない湖畔を抜け、また神宮方面へ戻る。周囲は人気もなく相変わらず静かだった。

途中、後ろから車が来ていると、ヒッピー系のスポーティな男性に注意喚起された。こちらもすみませんと軽く会釈。ここまでは、ただの親切な通行人とのやり取りだった。

ところが、なぜかそこから彼がずっとついてくる。マシンガンのように世間話が止まらず、こちらは適当に相槌を打つ以外に防御策がない。

──もしかして薬物でもやっているのでは?

こんな考えも頭をよぎり、戦々恐々としながら歩く。どうにか駅前で巻くことができたが、正直かなり怖かった。誰も人がいない場所は、のどかで気持ちがいい。だが一方で、何かあったときに助けを求める先もない。

駅に着くと、入口のすぐ横に「東京行き」と書かれたバス停を見つけた。まさか鹿島神宮駅からダイレクトに東京へ行ける高速バスがあるとは知らなかった。

本当はこの後、香取神宮に行こうか少し悩んでいた。ただ、時間的にも微妙だったので、今回はここで引き上げることに。

帰りのバスは2時間ほど。とはいえ、朝4時起きの身体にはちょうどよかった。座席に身を沈めると、ほとんど寝たまま東京へ運ばれていった。

東国三社は、鹿島神宮のほかにまだ2つ残っている。香取神宮へ行ける高速バスもあるようなので、次回は絶対バスで行こう。

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