大渓老街で朝食探し





部屋が快適だったおかげか、ぐっすり眠って朝6時に起床した。とりあえず街をぶらぶらしながら、朝食を探すことに。
朝の大渓は涼しくて実に気持ちがいい。メインの 大渓老街 を歩き、川沿いの緑豊かな景色を眺めていると、台湾の魅力は自然にある という友人の話もあながち大げさではないと思えてくる。
都会の喧騒とは無縁のこの街を一発で気に入ってしまった。ただその一方で、都会ではないことの不便さもある。朝が早すぎたのか、どれだけ歩いても店が開いてない。


諦めかけて引き返していると、大渓老街の入り口近くに行列ができているのを発見した。近づいてみると、阿帆という麺線の店だった。
麺線もありだと思い、おばさんに中国語で「中碗 (zhōng wǎn)」と注文してみる。が、見事に通じない。結局、最後は伝家の宝刀である指差し注文を発動。はっきり言って語学力よりも、指の方が頼りになる。
運ばれてきた麺線にはホルモンだけでなく牡蠣も入っていた。滋味深い味わいで文句なし。値段も約350円と手頃で、これは当たりだった。中碗ではなく大碗でもよかったな。
豆花と罪悪感



食後は部屋に戻り、ひとり作戦会議を開く。この辺りは台北と違って自然が豊かだ。せっかくなので、この地域で最も有名なスポットのひとつである 石門水庫 へ行くことにした。
石門水庫は桃園市を代表するダム湖で、台湾北部の重要な水源として知られている。広大な湖と周囲の山々が織りなす景観は美しく、観光地やハイキングスポットとしても人気があるらしい。
移動はバスだ。近くの桃園客運のバスターミナルへ向かったものの、目的地である坪林駅方面の便は11時10分発。まだ2時間近くある。
カフェが近くにないので、たまたま見つけた頼媽媽豆花という豆花屋で時間を潰すことにした。正確にはカフェがあっても豆花を選ぶのだが、朝食後にデザートを食べるという罪悪感を多少は薄めたい。
色々なトッピングがあったが、注文したのはごく普通の豆花(≒300円)。それにしても、豆腐をデザートにしようと思った発想はなかなかすごい。
絶景の石門水庫散策





時間になったのでバス停へ戻り、無事に乗車。坪林までは30分ほどだった。
バスを降りると、石門水庫の入り口はすぐ近くだった。中へ入ると右手には湖、左手には緑に覆われた山々が広がる。
日差しは強いものの湿度は低く、歩いていて実に気持ちがいい。ハイキングにはこれ以上ないくらいのコンディションだった。
しばらく進むとダムが見えてきた。巨大な放水口は、どこか特大の滑り台のようにも見える。
ダムの端に階段を見つけたので登ってみることにした。ところがこれが想像以上にきつい。でこぼこの階段が延々と続き、高さは体感でビル10階分。しかも、途中で毛虫がくっついてきた。
登り切る頃にはすっかり汗だくになっていたが、その苦労に見合う景色が待っていた。ダムの上から眺める湖と山々は素晴らしく、ここまで来て正解だった。
実は石門水庫には、さらに奥に有名な絶景スポットがある。ただ徒歩で行ける距離ではなかったため、今回は断念。それでも十分満足できる散策だった。
大渓老街の名物めぐり



石門水庫から大渓老街へ戻ると、ちょうど昼食の時間になっていた。調べてみると、この辺りの名物は 滷豆干 らしい。せっかくなので、界隈の有名店らしい老阿伯へ行ってみることに。
ちなみに滷豆干とは、豆腐を固めて水分を抜いた豆干を醤油ベースの煮汁でじっくり煮込んだ料理。(初めて知ったが)台湾では古くから親しまれている定番の軽食らしい。
店頭には行列ができていたものの、持ち帰り客が多く思ったよりすんなり席を確保できた。注文したのはおすすめのセット(≒700円)。
色々な具材が入っていると思いきや、おそらく全てが豆腐や麩。味付けは優しくも深みがあって、色々な食感を楽しめるため、意外と飽きがこない。
ただし、問題は量だった。おいしいので箸は進むのだが、結局少しだけ残してしまった。

食後はそのままホテルへ戻るつもりだった。ところが途中で「仙草」の文字を見つけてしまう。
仙草といえばゼリーが有名だが、この店で売られていたのはなんとかき氷だった。これは見過ごせない。気づけば僕は、満腹を差し置いて指差しオーダーしていた。
かき氷は黒蜜をかけて食べると相性は抜群。さっぱりしていて食後でも重さを感じない。昼食を食べた直後にもかかわらず、スマートに完食していた。もっと暑い時期に食べたら最高だろうな。
結局、食べて終わる台湾の一日


ホテルでしばらく休んだ後は、夕飯を求めて街を散歩。少しは歩かないとお腹が軽くならない。
散歩を終えたら、豆干に次ぐ名物と言われる 油飯 を食べてみることに決めた。向かったのは遊記百年油飯というお店。店名の通り、本当に100年以上の歴史があるらしい。
注文したのは油飯のセット(≒700円)。運ばれてきた油飯は、なぜかきれいなタワー状になっていた。
油飯は餅米を使った料理で、見た目ほど味は濃くない。個人的には、悪くはないが特別驚くほどでもなかった。
むしろ印象に残ったのはセットのスープだった。これまで飲んだことのない複雑な味わいで、こちらの方を名物として売り出してもいいのではと思ったほど。
こうして大渓観光は終了。石門水庫まで足を延ばしたものの、振り返ってみれば自然を楽しむというより 食を楽しむ一日だった気がする。台湾あるある。これもまたよし。