あっという間に最終日。クラブ組は二日酔いなので、ひとりで近場のファストフード店で朝食をとった。頼んだハンバーガーの見た目はハンバーガーそのものだが、味付けは完全に台湾風。客のいない店内から無心で外を眺めていると、名残惜しさが湧き上がってくる。
帰りはフライトの時間が近い3人で午前中だけ観光することにした。あまり遠出はできないし、結局2人が行ったことがない龍山寺へ。このお寺は観光地として有名だが、おそらく地元の人が日常的に参拝に訪れているので、観光客である自分がずけずけ入り込んで写真を撮ったりするのは非常にばつが悪い。
最後の食事は、新光三越の中の朱記餡餅粥店。本当はもっと選びたかったが、時間がないので仕方ない。しかも、提供が遅くて時計を睨みながらの慌ただしい食事になってしまった。牛肉麺もこれでしばらく食べ納めと思うと、もうちょっとゆっくり食べたかった。
空港でチェックインをしようと思ったら、まさかのフライト遅延のアナウンス。仕方ないので空港をくまなく散策して時間を潰した。200NT$程度の現金が残っていたので、いっそのことまた牛肉麺を食べて消化不良感を解消しようかと思ったがどうにか我慢。結局、心頭滅却して食欲を絶ったまま、遅れてきた飛行機に乗って無事帰国することができた。
今回の男4人の海外旅行を振り返ってみると得るものは多かった。見ず知らぬ土地で自分と向き合うのも旅だし、馴染みの場所で仲間と楽しむのもやはり旅。自分が40代半ばと考えた時に、これから本格化する体力と気力の衰えに向き合って行かなければならないが、気力を維持するものは旅なのではないだろうか。旅する行為は変わらなくても、その目的は年によって変わる。仲間と楽しむ旅を大切にしながら、まだまだ旅を続けよう。