あれやこれやでもうキガリ4日目。今日は被害者のミイラがそのまま展示されているという、南部のムランビ虐殺記念館という学校に行く予定だったのだが、あいにく現地の天気が思わしくないため断念。それに、ニャマタへの移動でもかなり苦労をしたので、日帰りで更に遠くのムランビまで行くのは難しいと判断した。ということで、余裕ができたこの日はゆっくり朝食を食べて市内散策に繰り出すことに決定。それにしても、プランにないのに朝食を毎日作ってくれるキメニーさんは素晴らしい人だ。そして、今日も紅茶は喉にしみる。
まずは数キロ離れたところにあるキミロンコマーケット [Kimironko Market] へ。本当は美術館に行こうと思ったのだが、着いたら今日は午後からだと言われ、予定を変更。移動はもちろんモトで、きれいな景色を眺めながらアップダウンの激しい道をバイクで飛ばすのは本当に気持ちいい。ちょっとしたアトラクションを100円以下で楽しめると思うとかなりお得。
キミロンコマーケットはキガリの食材が全て集まっているような巨大な市場。瑞々しい果物類には食欲がそそられる。適度に許可を取りながら写真を撮っていると、お店を手伝っている子供集団に絡まれ、果物を買ってくれとしつこくせがまれた。あまりにせっついてくるので値引きに値引きを重ねて、カフェで食べておいしかったパッションフルーツをたんまり買ってあげた。
昼食の時間になったので、近くにあったAroma’s Coffeeというレストランへ。ここもビュッフェを提供しているのだが、肉が入っているため値段は他より若干高め（なお、ビュッフェでは基本的に肉は個数制限がある）。味はFantastic Restaurantより幾分いいものの、基本は芋なのであまり大差がない。一緒に頼んだカフェオレと合わせて、これで計600円くらい。
少し散歩をしてカロリーを消費したら、再びモトを捕まえて午前中に行こうとしていたInema Art Centerへ向かった。ここはルワンダをはじめ近隣諸国の新進気鋭の作家の作品が無料公開されている小さな美術館。初めてアフリカンアートに接したのだが、原始的でアブストラクトな作品が多く、個人的にはかなり惹かれるものがあった。比較的ウガンダ人のアーティストが多く、中央アフリカの中ではウガンダが一番芸術では先進的なのかもしれない。
続いて、時間がまだあったので全く興味が湧かないカント・ハウス自然史博物館へ。どちらかというと、観光よりモトでの移動が主目的になっていることは否めない。ここはドイツ人がルワンダの自然に感動して作った博物館らしいのだが、数匹のワニと毒蛇がいるだけで全く面白くない。入場料に含まれるガイドも全くやる気なし。運悪くここでスコールに遭遇してしまい、しばし雨宿り。雨が降った直後のキガリの景色は、神々しい美しさだった。
最後は大型スーパーでお菓子を買って、喫茶店でフルーツの盛り合わせを優雅に食べて帰宅。千の丘を名残惜しみながら、約3キロの道のりをのんびり歩いた。家に着いて今日買ったパッションフルーツをキメニーさんに渡したら、相場の倍以上の値段だと笑われた。味は文句なくおいしかったが、あのガキどもは絶対許さない。