現在の状況を予言していると噂のコンテイジョンをAmazon Primeで観てみた。確かに今製作したのかと思えるほど、映画のストーリーと現実が似ている。これが2011年作だとは到底思えない。
が、逆にいうとあまりに今の世界情勢をリンクしすぎていて、真新しさがほとんど感じられなかった。映像を見ながら事後確認を行うような既視感がずっと続いていく。遂に僕たちは、9年前の映画監督が思い描いた(恐ろしい)未来に追い付いてしまった。自分たちが歴史的瞬間に遭遇していることを自覚させるものは、出来事そのものではなく、こんな客観的な情報なのかもしれない。
一番怖いのは、今の現実がこの映画を超えてしまうこと。人類の叡智がウイルスに完敗することは十分あり得る。結局のところ、医学は14世紀のペスト蔓延の頃から本質的には何も変わっていないし、そもそもこちらが勝手に盲信していただけなのではないか。それでも人類はこうして発展しているのだから、地球が爆発しない限り全ては杞憂なのだろう。ただし、数百年単位でものを考えればの話。