鰂魚涌の後は、前職のオフィスがあった新蒲崗に足を運んでみた。駅を出ると、何の変哲もない懐かしい景色が広がる。よく朝食を買っていたパン屋もコンビニも健在だった。ちょうどお昼時だったので、舌の思い出を求めて行きつけだった茶餐廳へ。頼んだのは通称肉餅。料理のおいしさは相変わらず。ついでに店員の無愛想さも。
ついでなので、近くにある黄大仙を参拝。黄大仙は恐らく香港で最も有名な道教の寺院。が、写真を撮っていたらまさかの豪雨に襲われたため、残念ながら滞在時間10分で終了。
香港最後のディナーは、昨日とは別の元同僚と。旺角で鍋をつつきながら、近況やら旅行の話で盛り上がった。彼は全く関係ない業種に転職していたが、本人の適性に合った職業のようで一安心。
食後は、尖沙咀に戻って一緒にSymphony of Lightsを観た。地元に人間には食傷な催し物だろうが、そこは我慢してもらう。久しぶりに見ると予想以上にしょぼかったが、これは観ることに意義がある。最後は記念撮影をしてお別れ。自然好きの彼が今度日本に来たら山にでも登りたい。
あっという間に最終日。昼過ぎのフライトなので、近くの茶餐廳でゆっくり朝ごはん。勢いあまってエッグタルトを頼んだら、何故か2つ来る不思議。結果として、普段朝を抜く人間には重すぎる朝食となってしまった。もちろん後悔はしていない。
5年振りに来た香港は、いい意味で何も変わっていなかった。一方、かつて一緒に働いていた仲間は新しい人生を歩んでいて、大きく変化している最中だった。こういう出会いを与えてくれた前の会社に感謝。僕はまた彼らに会うために、そして叉焼飯を食べるために、またこの地に戻ってこよう。