シンガポール&マレーシア/ Singapore&Malaysia Part.2-1 (カトン&マリーナベイ)

カトン [by D7100]
カトン [by D7100]

翌日は友人と市内観光。彼女に会うのは実に五年ぶりだが、昨日会ったかのように違和感がなかった。思えば、今はいつでもSNSやメールでいつでもお互いの近況は分かる。現代のテクノロジーは世界を心理的にも縮めた。しかし、逆に考えれば僕たちから感動の種を奪ったとも言える。

最初に向かったのは、プラナカン建築で有名なカトンと呼ばれる住宅街。タクシーに乗り込み、友人が「One One Two Katon」と言ったが一向に通じず、車内にこだまする「One One Two」の声。結局、埒が明かないので近くの適当なところで降ろしてもらうことにした。どうやら誰でも知っている有名な場所らしく、彼女はここを知らない運転手におかんむりだった。


ヒンドゥー寺院 [by iPhoneSE]

大通りから一歩入ると摩訶不思議な寺院が見えた。どうやらヒンドゥー教の寺院らしい。閑静な住宅街にこんな賑やかな施設があることに驚きだが、日本における神社と考えれば単なる文化の違いなのかもしれない。


プラナカン建築 [by D7100]
プラナカン建築 [by D7100]

プラナカン建築で有名な通りに出た。パステルカラーの瀟洒な建物が並ぶ。おとぎ話のようなファンシーな世界観だが、シンガポールの戸建ては億超えという話を聞いて驚愕。要は高級住宅街。僕は襟を正して写真撮影に勤しんだ。


ラクサの店 [by iPhoneSE]

一通りカトンの街を歩いたら、お腹もすいてきたので昼食。シンガポール名物が食べたいという僕のリクエストでラクサ(ココナッツベースの麺料理)を食べることに。観光客に有名な人気店らしく中は満席。僕たちは手狭な席に座って、ラクサとナシレマッという料理をシェアして食べた。ラクサはおいしかったが、ラシレマッという小魚のご飯は謎。


コンドミニアム [by D7100]
コンドミニアム [by D7100]

食後は目的もなく散歩。シンガポールにはプラナカン建築だけでなく、デザイン性の高い住宅が多いのだが、聞くとそういった類の建物は駐在員向けのコンドミニアムらしい。比べる権利は全くないのだが、こういう建物で優雅に駐在している人がいる影で、自分が寝返りも打てない部屋にいることに資本主義の不条理を感じざるを得ない


プラナカン建築 [by iPhoneSE]
プラナカン建築 [by iPhoneSE]

次にどこへ行くかを決めようと近場のカフェへ。コーヒーとチョコレートケーキをたしなみながら、昔話に花を咲かせた。振り返れば、彼女に出会ったのはもう20年前。それが何の因果か、シンガポールで再会することになった。こういう巡り合わせを思うと、生きることの不思議はまた違った色味を帯びてくる。

(続く)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です