東欧 / Eastern Europe Part.1 (ザグレブ)

Turkish Airlines [by iPhone5]

季節は真冬の12月。遅れてきた夏休み。たった1週間だが、2年前の東欧旅行の続きをすることに決めた。当時、チェコから苦渋の決断をして訪れたのが東のハンガリー。だから、今回の旅の始まりが西のクロアチアであることは運命のように決まっていた。


ザグレブ空港 [by iPhone5]

夜8時過ぎ、クロアチアの首都ザグレブに到着。空港はさほど大きくなく、人もまばら。何故、観光名所であるドブロブニクでなくザグレブにしたかというと、単に他国へのアクセスが容易だから。ザグレブならバスでスロベニアへもイタリアへもオーストリアへも行ける。ヨーロッパは地の利を活かした旅行をしないともったいない。


Autobusni Kolodvor [by iPhone5]
ストリートアート [by iPhone5]
路面電車 [by iPhone5]

空港バスから降ろされたのはAutobusni Kolodvorという大きなバス停。薄暗い通りを早足で歩くと、煙のような真っ白な吐息が全身に絡み付いてくる。冬のクロアチアは、東京よりもずっと寒い。派手なストリートアートに覆われた壁、何百年も冬の寒さを耐え忍んだような石畳の道、長いヨーロッパの歴史と伝統を背負った古めかしい建物。これらを見て肌で感じると、2年前の放浪の日々が生々しく蘇ってくる。


ホテル [by iPhone5]

ホテルの住所らしき建物に着いたが、看板も出ていないし扉はどこもかしこも閉じられている。近くのバーに入って店員に聞いてみても、回答はやはりこの建物。打つ手がなくなり、やむなくウェブの情報を頼りに電話。するとハイテンションな男性と繋がった。僕は今いるバーを指定して男性を待った。数分後、満面の笑みを浮かべ男性がやってきた。トルコ系と思しき彼は建物の扉を開け、僕を招き入れるなり質問攻め。僕が日本から来たことを伝えると、さぞ驚いて気前よくワインを1本くれた。

宿を無事確保できたことに安堵し、僕はホテルの近くでケバブを買って部屋で静かに乾杯。喉を通るアルコールが優しく全身を温めてくれた。誤算だったのは、ケバブがあまりに大きく食べきるのに一苦労したこと。何はともあれ、ザグレブで眠ることができたので旅のスタートは快調と言ってよかった。明日、衝撃の事実が判明するまでは。

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