香港出張 / Business Trip to Hong Kong Part.9-2 (尖沙咀)

尖沙咀 [by iPhone4 + Camera+]
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九龍 [by iPhone4 + Camera+]

香港での通勤は、滞在しているサービスアパートからのシャトルバスを利用している。1時間に1回の頻度なので、基本的にバス乗り場には同じ顔ぶれが並ぶ。帰りも事情は同じで、何人かの人はしょっちゅう見かける。

そんなある日のこと。僕がいつものようにバスに乗り込むと、インド人と思しき男性が僕の横に座った。彼は体格が大きいので、狭い2人席では当然体があたる。最初に座っている僕の右腕は、自ずと彼の左腕の下敷きになり完全ロック状態。それはそれで仕方がないが、困ったことに僕の腕を下敷きにした状態で彼がこっちをちらちらと見てくるのだ。若干の不安と不愉快さを感じた僕は、注意の意も込めて彼の方を見返した。それでもすぐに視線を逸らさず僕を見る彼は、不思議な笑みを薄っすら浮かべていた。怖い。

数日後、いつもの時間に帰りのバスに乗ると、後続の列の並びに例のインド人が視界に入った。まさかとは思ったが、彼はバスの中に入るなり何の迷いもなく僕の隣に座った。そして、当然の権利でもあるかのように僕の右腕を下敷きにして、必殺のちら見攻撃を開始。僕の方もちら見を始めると、お互い視線が行き来し合って恋の予感が芽生えるような最低の感覚に陥る。驚いたのは、バスを降りて同じエレベータに乗ると、フロアと部屋の方向までもが一緒だったこと。僕が足音を殺して彼の後ろについて歩いていくと、再びちら見の応酬が始まってしまった。ご近所のインド人から執拗にちら見をされる男。

きっとインドでは人をまじまじ見るという行為が、特に失礼にはあたらないのだろう。そう信じたい。もしくは僕から漂うインド人のオーラを感じ取ったのかもしれない。中学生の頃にインド人裁判(詳細は書かない)にかけられた経験のある僕には、インド人の共感を呼ぶ何かが潜在的にある可能性が高い。とりあえず、彼の左手の薬指にはめられた指輪を確認したので、最低限の安心はしている。しかし、どうして僕が見知らぬインド人男性が既婚かどうかで安堵しなければならないのか。一切合財腑に落ちないが、次にちら見をされたらフレンドリーに彼の国籍を聞いてみようと思う。

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