最終日は朝6時に起きて空港へ。体力の限界まで楽しんだものの、消化不良の感は否めない。明の十三陵や頤和園や胡同や盧溝橋など、まだまだ行きたい場所が山ほどあった。絶対に再訪しよう。
北京には、香港と同様に経済が発展する過程のゆとりのようなものがあった。また、中国人の傲慢さに驚かされることも何度かあったが、そこにはおおらかさも多分に含まれているように思えた。大陸の大きさは間違いなく国民の人格形成に影響を与えている。僕たち島国の人間が、大国の考え方を理解できないのはある意味当然のこと。
日本は元々中国の文化圏であり、欧米化したのはここ150年ほど。最近の経済の動向や日本人が抱えている生きにくさを考えると、果たして資本主義的な思想を選択した日本は正しかったのかと疑問に思うこともしばしば。窓越しの美しい空とは裏腹に、僕の胸中には充実感とともに妙なもやもやが残っていた。