朝の目覚めはコーランから

朝6時、モスクから流れるコーランの放送で目覚めた。普段から早起きの自分には問題ないが、他宗教の人はこの目覚ましをどう感じているのだろうか。
まずはシャワーを浴びようとしたものの、お湯の出し方がさっぱり分かない。5分ほど格闘の末、どうにもならないので 試しにChatGPTに頼ってみたら、まさかの正解。AI、すごすぎる。
が、安心したのも束の間。出てきたのは水圧ゼロのぬるま湯で、さすがにAIも温度を上げる方法は分からないようだった。
朝食は巨大クロワッサンで


身支度を終えて朝食探しに出発。といってもKL Sentral駅まで歩く必要があり、朝から15分の散歩で軽く汗をかいた。
目当ては昨日通りがかって気になっていたクロワッサンのお店。ソーセージとハム入りのを頼んだら、想像を超える特大サンドウィッチが登場した。
味も文句なしで、しかも20RM(≒600円)というコスパの良さ。マレーシアに移住したくなる気持ちが分かる。
博物館は値段相応!?




食後は特に目的もなかったので、インド人街を散策。そして、なんとなく マレーシア国立博物館 を目指すことにした。
KL Sentral駅の反対側に出ると、そこは幹線道路が走るだけの殺風景なエリア。だが、地図的に方向は合っているので、ビクビクしながら道路の端を歩いていたらあっさり到着した。
入場料は5RMという破格の安さ。ただし中に入ると展示は2フロアで合計4エリアしかない。古代人骨の遺跡や独立闘争の歴史など面白い部分はあるものの、圧倒的にボリューム不足だった。まあ値段相応といえば値段相応。
Grabに見放されて徒歩移動



昼が近づくと日差しが一気に強まり、狙っていたラクサのお店まではタクシーで行こうとGrabを起動。ところがスマホを変えた影響で、まさかのログインできない痛恨の事態に。
仕方なく近場のクアラルンプール駅まで歩くことにした。全く予想外だったのは、この駅が格調高いヨーロッパ建築だったこと。向かいのマレーシア鉄道公社も壮観だった。
きっと植民地時代に建てられたのだろう。結果的に観光名所を見れたわけで、ある意味不幸中の幸いとなった。
ランチはラクサとチェンドル




電車でKL Sentral駅に戻り、まずは交通系カード「Touch n Go」を購入。タクシーが使えない以上、これからは電車とバスをフル活用するしかない。
カードを手にしたら地下鉄で最寄りのBangsar Utama駅へ移動し、日差しを避けながら目当てのレストランへ。ここはバハ料理(プラナカン料理の一種)を出すお店で、名物のラクサ(≒500円)を頼んでみた。
出てきたラクサは、カレー色のスープにきゅうりの千切りがどっさり。ひと口すするとサバの風味がガツンときて、魚介つけ麺のような味わいに驚かされた。これは Assam Laksa という種類らしく、ラクサの奥深さを思い知らされた。
食後は駅前カフェでマレーシア伝統のかき氷、チェンドル(≒250円)を食べた。謎の緑のトッピングが気になるが、いわゆるあんこのかき氷なので味は親しみやすい。
が、ボリュームが多すぎて完食できず。3分の1くらいにしてもらわないと食後のデザートとして成立しない。
53階のプールで休日気分



満腹になったあとは、日差しが強すぎて観光どころではないのでホテルに退散。ここは長期滞在者向け施設なので、ジムもサウナもプールも完備という豪華仕様だ。
ということで、屋上の53階にあるプールに行ってみた。高層階からの絶景を眺めながら、平泳ぎをしたり、ぬるめのジャグジーに浸かったりと優雅なひと時。
いつもの旅なら絶対しない過ごし方だが、まさに完璧な休日がここクアラルンプールで叶ってしまった。
……まあ、ひとりであることを除けばの話だが。
マレーシアでイカンバカル



プールを満喫して少しジムで走ったら、気づけばもう夕方になっていた。とはいえクアラルンプールは日没が遅く、午後6時を過ぎてもまだまだ明るい。
今日の残りの目的はただひとつ、夕飯にイカンバカルを食べること。電車でのアクセスがよさそうなお店を探して、出かけることにした。
最寄り駅から歩いて屋台街に着くと、まだ早いせいか客はまばら。目当てのお店に直行して、エイのイカンバカル(≒750円)を注文した。
運ばれてきたのは、サンバルがペンキのように塗りたくられたエイ。ひと口食べれば当然ながら激辛 で、ご飯があと3杯欲しくなる。
結局サンバルを避けながら完食するも、試合に勝って勝負に負けた気分。満足度は十分に高いが、ふとパランカラヤで食べたイカンバカルが走馬灯のように過ぎていった。
食後は、満腹過ぎたので寄り道せずホテルに直帰。部屋に戻って明日の予定を決めようとGet Your Guideを開くと、バトゥ洞窟(Batu Cave)なるスポットを発見した。
朝は早いが半日ツアーで値段も手頃。迷わずその場で予約し、何の目的もない旅に華が添えられた。