クアラルンプール Part.1 (出発)

ノリで決めたマレーシア行き

友人と飲んでいる時に「次はどこ行く?」という旅人トークが始まった。酒の勢いは旅の燃料、気づけば真剣に次の行き先を検討していた。

久々にマイル残高を確認したら、ヨーロッパのハイシーズンにはわずかに届かず。しかし、アジアなら数回は余裕で行ける計算で、酔った勢いもあって即決でマレーシア行きのチケットを買った。

たぶん、まだインドネシア熱が完全には冷めていないのだろう。気づけば東南アジアの魔力にすっかり取り憑かれていた。

小市民の空港ランチ劇場

成田空港 [by iPhone]
高級フードコート [by iPhone]

行き先は クアラルンプール。3連休を活かした3泊4日の小旅行だ。

朝11時前のフライトなので朝6時に起きて成田へ向かう。すると、まさかの 2時間遅延 の通知が飛び込んできた。こんなことがあるのかと絶望しつつ、途中の船橋で降りてのんびり朝食をとった。

空港に着いても時間は余っていて、7時間のフライトを考えるとお腹が持たない。そこで、空港飯を求めて巨大な空港を練り歩いた。

とはいえ、空港飯はどこも1,500円超え。そんな中、空港のはずれに救世主のように吉野家が現れた。なんと600円で牛丼が食べられる

ところが、何を血迷ったか、味噌汁が欲しいばかりに1,100円のセットを選んでしまった。ゼリーとブドウがついてきたものの割に合わない。結局、旅の始まりから値段に揺さぶられる自分は完全に小市民。

機内で芥川龍之介と再会

7時間のフライトをじっくり読書で過ごそうとしたら落とし穴。スマホを変えたばかりで、Kindleに本がダウンロードされていなかった。

唯一残っていたのは、なぜか芥川龍之介全集。仕方なく開いたものの、「鼻」や「羅生門」を読み返してみるとこれが意外に面白く、退屈なはずの機内が文学サロンに早変わりした。

18歳で同人誌に寄稿し、35歳で自死した彼の人生はあまりにも早すぎる。だが同時に、天才がすべてを出し切って燃え尽きたようにも思え、空の上でしみじみ考え込んでしまった。

お約束の通信トラブル

クアラルンプール空港 [by iPhone]

ようやくクアラルンプール空港に到着したものの、インドネシアに続いてeSIM問題が発生。ネットが繋がらず、空港Wi-Fiに頼りながらAIサポート相手にテキストでやり取りした。

が、一向に埒があかずイライラは最高潮に。勢いあまって「How to get refund」を30回近く連投したら、オペレーターにバトンタッチしてもらえた。

そんな戦いの傍ら、お腹が減ったので空港ロビーのレストランでビリヤニ(≒1,000円)を頬張った。飛行機遅延から続くトラブルに神経が張り詰めいたが、満腹になると気持ちは徐々に収まる。そして、オペレーターの指示でキャリアを変えたら、ネットも繋がった。

インド人街に泊まってみた

KL Sentral駅 [by iPhone]
夜の街 [by iPhone]
飲食店 [by iPhone]
ヒンドゥー教 [by iPhone]

今回のホテルはクアラルンプール南部、インド人街であるBrickfieldに位置している。昔は華僑系とインド系の銃撃戦があったらしいが、今は別世界のように穏やかな空気が漂っていた。

気温は東京より高いのに、湿度がそこまでではないせいか体感的にはむしろ涼しい。東南アジアより暑い東京都は一体何なのか。とはいえホテルまでの道が分かりづらく、結局20分近く歩き回って汗が滲んだ。

高層コンドミニアムでポテチを食べる

受付 [by iPhone]
室内 [by iPhone]
コンビニ [by iPhone]

ホテルに着いたら、受付が離席していて、10分以上戻ってこない。ようやく戻ってきたと思ったら、デポジットやら滞在ルールの説明が延々と続く。マレーシア特有のアクセントが耳に引っかかり、リスニング試験を受けている気分だった。

部屋は39階でかなり高い。ただ、この建物自体が53階建てなのでまだ上がある。しかも短期滞在可のコンドミニアムで、部屋に入るとキッチンが付いていた。なるほど、滞在ルールの多さにも納得した。

寝る前に水でもと思ったら、冷蔵庫は空っぽ。仕方なく来た道を戻ってローカルコンビニへ行き、水とポテチを購入した。2Lの水が50円弱という価格は円安の日本人にはありがたい。

部屋に戻って水をぐびぐび飲み、荷物を整理してから就寝。今回の旅は全くのノープランだったが、なぜか明日はラクサとイカンバカルを食べようと固く誓っていた。旅の原動力はやはり食べ物。

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