コロニアル建築と渋滞交響曲




博物館を出てなんとなく歩いていると、西欧風の建物が目立つのに気づく。これはオランダ植民地時代の名残で、このエリアにはコロニアル様式の建物が今も数多く残っているからだ。
ジャカルタ駅に近づくほどに道路の渋滞は酷くなる。クラクションが鳴りやまず、時折怒号まで飛び交う始末。ジャカルタが奏でる渋滞の交響曲は、力強く、そして、うるさい。
女性専用車両で赤っ恥



この渋滞ではタクシーは絶対無理だと悟り、ジャカルタ駅から電車でホテルの最寄りまで移動することにした。短期滞在でICカードを買う意味は薄いが、現金で買う方が面倒くさそうなので受付で購入。
一番手前の車両に乗り、汗を拭きつつ席に腰を下ろすと、正面のイスラム系の女性がこちらをじっと見ている。日本人が珍しいのかと思い気にしないでいたら、「あなたは観光客?」と声をかけられた。
どうやら インドネシアには女性専用車両があり、彼女は親切にそれを教えてくれたのだ。車内に人が少なかったのでよかったが、気づかず堂々と座っていた自分は完全に赤っ恥だった。
ジャカルタの締めは都会派サウナ


ホテルに戻るともう予定はなく、旅の締めにサウナでも行こうかと検索開始。
ところが、日本のスーパー銭湯のような気軽な施設は少なく、見つかるのはマッサージ付きのラグジュアリー系ばかり。しかもカード決済できるか不明な店が多く、選択肢は思いのほか限られていた。
最終的に選んだのは Ayana Midplaza 内のサウナ。料金は363,000RP(≒3,500円)とやや高めだが仕方ない。
最寄りのSetiabudi Astra駅で降りると、周囲は高層ビルだらけで息をのむ。ジャカルタにはこんな超アーバンな顔もあるのかと改めて驚いてしまった。
高級ホテルで背徳のサウナ体験



薄々わかってはいたが、Ayana Midplaza は 普段なら絶対近寄らないレベルの高級ホテルだった。入り口のセキュリティに「スパだけ利用したい」と伝え、中へ通してもらう。
ロビーは高い天井と豪華な内装に包まれていて、Tシャツ&短パン姿の自分は完全に場違い。受付のスタッフは、そんなゲストにとても丁寧に対応してくれ、スパまで案内してくれた。
スパの受付では女性スタッフ2人がにこやかにお出迎え。サウナの3倍はするマッサージをうやうやしく勧めてきたが、ここは丁重にお断り。笑顔でがっかりのリアクションだったが、ちょっと申し訳ない。
サウナの設備はジャグジー、水風呂、ドライサウナ、ミストサウナと最低限だった。しかし、他に利用者は誰もおらず、完全貸切状態。ジャグジーで水かきをしたり、サウナで寝転がったり、ひとりをいいことに背徳感たっぷりのサウナを楽しんだ。
ひと汗かいた後はロビーでのんびり休憩。宿泊料は約20,000円と高額だが、たまにはこんなところに泊まるのも悪くないかもしれない。
最後の晩餐は恒例のマクドナルド




ホテル最寄り駅に着いたころにはすっかり真っ暗。夕食をどうするか悩みに悩んだ末、結局たどり着いたのは恒例のマクドナルドだった。
インドネシアのマクドナルドはメニューがユニークで、ご飯系やフライドチキンがあった。そして、ほとんどの客がチキンを頼んでいて、ケンタッキーにいるのと大差ない。
頼んだセット(≒600円)が全然出てこず、カウンター前で何度も催促してしまったが、肝心の味は日本と変わらす一安心。ポテトが多すぎて食べきれなかった。
東京と変わり映えしない夜


インドネシア最後の夜は、夜道をぶらぶら散策。通りはディナーのピークで、まるで夜市のような賑わいだ。
ただ、インドネシア料理は、おかずや味付けを自由に組み合わせるスタイルが多く、注文には言語の壁が大きい。あと1週間いれば、もう少しインドネシア料理の奥深さを理解できたかもしれない。
しっかりローカルな雰囲気を味わったものの、ホテルに戻れば快適なベットと高速インターネットが待っている。パランカラヤよりインフラが整っていることはありがたいが、寝転がってのんびりスマホとなると東京での生活となんら変わり映えしない。まあ、こんな過ごし方もたまにはありかな。