バランガ博物館まで30分の街歩き



ダヤク族のお宅訪問も終え、今回の旅のミッションは無事完了。
とはいえ、ただゴロゴロするのももったいないので、午前中は バランガ博物館 へ行き、そのあとカフェ巡りをすることにした。ここは中部カリマンタン州の文化や歴史を紹介する博物館で、ダヤク族の伝統衣装や工芸品、生活道具などが展示されているらしい。
博物館までは徒歩30分。タクシーの方が当然楽だが、パランカラヤは良くも悪くも流しのタクシーがほとんどいない。Grabを呼べば一発だが、せっかくなので汗をかきつつ街歩きを楽しむことにした。
静かな博物館でダヤク族を再発見



歩いてたどり着いたバランガ博物館は、白壁と赤茶色の屋根が印象的な素朴な建物。25,000RP(≒200円)を払って受付を済ませると、なぜか手作り感満載のキーホルダーをお土産として渡された。
館内は2フロア構成で、1階は生活道具や工芸品、2階は信仰や祭事の展示がされている。つい先日その暮らしを垣間見たばかりの身としては理解がぐっと深まる。が、展示の充実度は正直そこまででもなく、閑散とした館内がすべてを物語っていた。
パランカラヤでおしゃれカフェ発見



思いのほか博物館を早く見終えたので、お昼前にカフェへ行くことにした。そもそもパランカラヤにカフェなんてあるのかと思いきや、調べてみるとむしろあちこちに点在しているではないか。
向かったのは徒歩圏内の About Something Cafe。一軒家をリノベーションした外観で、中は広々としてアットホームな雰囲気。浅煎りのコーヒー(≒250円)は香り高く、涼しい店内で汗が引くのを待ちながら、つい長居してしまった。
ローカル食堂で充実ランチ


お昼は無性に麺類が食べたくなり、近場で店を探すことに。着いてみれば、いわゆるローカル食堂だが、中には座敷スペースがあり、ちょっとした日本の定食屋感が漂っていた。
注文したのは Mie Ayam(ミーアヤム)というあっさり味のチキンヌードル(≒250円)。スパイシー料理が幅をきかせるインドネシアで、この優しい味は胃にも心にもじんわり沁みる。具だくさんで安いし、これなら毎日でも通いたい。
汗だくのカフェタイム


午前中のカフェがあまりに心地よかったので、午後ももう1軒行ってみることにした。目指すは、少し先の Alasa Coffee。
タクシーを呼ぶほどでもないと判断して歩いたが、汗が止まらない。やはり、南国の午後の日差しは容赦ない。
カフェはこじんまりしつつも温かみを宿したモダンな空間。こんなカフェで汗だくの男が水をがぶ飲みする図は極めて見苦しい。
アイスコーヒー(≒250円)を飲み、のんびり外を眺めるとようやく贅沢な時間が訪れる。見知らぬ土地で何の目的もなく過ごすのも旅の醍醐味。
赤道の夜に焼き魚を求めて



ホテルでひと息ついたらもう夕飯の時間。この日のメニューは昨日ガイドと食べた Ikan Bakar(インドネシアの焼き魚料理)と決めていた。
GoogleMapで見つけたのは Rumah Makan Pelangi という高評価の人気店。徒歩30分はかかりそうだが、日も落ちた頃合いなのでのんびり歩いていくことにした。
着くとローカル感全開で 注文方法が全くわからない。とりあえず冷凍魚を指さし、ご飯とスープをお願いすると、親切な店員が笑顔で対応してくれた。
おそらくティラピアの焼き魚は甘辛の味付けが絶妙で、別皿のサンバルをつければもう箸(正確には手)が止まらない。まさか海外で魚料理が旅の最高傑作になるとは思わなかった。
静寂を独占する夜カフェ



パランカラヤのカフェ文化にすっかり味をしめ、夕食帰りにも立ち寄ることにした。選んだのは 1960 Specialty Coffee。
店の雰囲気は申し分なく、東京なら終日満席でもおかしくないクオリティなのに、なぜか客はゼロ。
静まり返った空間でコーヒーをゆっくり堪能する。誰にも邪魔されずカフェでくつろぐという、当たり前だが東京では絶対にできない娯楽がここにあった。
カリマンタンの夜に別れを

明日はジャカルタへ移動するので、最後にホテル前のビルのイルミネーションをしばし眺めた。
南国特有のゆるい空気の中、コーヒーを飲みながら期限のない一日を過ごして、ようやくカリマンタンと波長が合った気がする。そうなると去るのが名残惜しくなるが、これも旅の常だと自分に言い聞かせる。
次はカリマンタンの別の都市にも行ってみたい。ここは絶対友達や恋人と来るのがいい──まあ、それはどこも同じかもしれないけど。