空港で念願のカヤトースト


結局4時間ほどしか眠れず、まずはシャワーで強制リフレッシュ。そして、朝食を求めてカプセルを抜け出し空港へ。
空港の選択肢は豊富だったが、目に留まったのは カヤトーストのセット(≒700円)。これは以前、後輩と食べ損ねたシンガポールの名物だ。
そのセットには、温泉卵のようなソフトエッグが付いていた。火の通っていない卵でお腹を壊すのは避けたいので、「Harder」や「Well done」とあれこれお願いして、女性店員は笑顔でうなずいた。
だが、出てきたのは超半熟のソフトエッグ。他に客はいないのになぜキッチンと連携できないのか。ただし、単に通じていなかった可能性もなくはない。
肝心のカヤトーストは、バターたっぷりの薄焼きラスク風パン。コーヒーとの相性は最高だったが、カロリー的には確実にアウト。
国内線の大冒険



この日はボルネオ島南部の パランカラヤ へ移動。何かあってはと2時間前にチェックアウトした判断が、結果的に大正解。というのも、
国内線ターミナルが異常に遠い!
しかも、スカイラインに乗ってターミナル1(国内線)へ向かう途中、なぜか中継地点のような駅で下車して迷子になってしまった。聞き込みの末、次の駅が正解とわかり、ここで30分のロス。
そして悪いことは重なる。搭乗ゲートは空港の果てにあり、チェックイン端末が全然言うことを聞いてくれない。
結局、搭乗口に着いたのは1時間前。時間的にはなんとかなったが、僕のTシャツはびしょ濡れだった。
ゼロひとつの小さな悲劇

2時間のフライトを経て、パランカラヤに到着。空港はこぢんまりとしていて、タクシーはずらりと並んでいるのに誰も声をかけてこない。
空港タクシー用のカウンターを見つけたので行ってみると、提示された運賃は100,000ルピア(≒900円)。地元価格にしてはなかなかの強気だ。
やむなく朝にキャッシングした 1,000,000ルピア札(≒90,000円)を差し出すと、なぜかお釣りが返ってこない。どういうことかと焦って説明を試みるも、宇宙人以上にコミュニケーションが取れない。
ここで奥の手、ATMのレシートを提示したところ、スタッフの目が点になった。よく見てみると、
下ろしたのは1,000,000ルピアではなく100,000ルピア。
1桁違い。つまり、タクシー代とぴったり。ベトナムと同じく、ゼロの数を常に意識しないと思わぬところで足をすくわれそう。
パランカラヤで味わう庶民の味








タクシーでホテルに到着した。目の前には放射線状の道路の真ん中にアート系ビル。南国感ゼロの存在がやけに目を引く。
チェックインにはまだ早かったので、ランチがてら街歩き。中心部だけあって、堂々とした政府系の建物が並び、軍服姿の広告も多く、ナショナリズムの香りがプンプンする。
スカルノ像のある公園にも立ち寄った。経済的な失策もあったが、今なお彼の存在がインドネシアに根づいていることがよく分かる。
中心を少し離れると景色が一変。熱帯樹に囲まれた穏やかな日常が広がっていた。
ランチには、そんなローカルエリアの庶民派ブッフェ店へ突撃。メニューが一切分からないが、肉、魚、そして謎の惣菜を適当に取ってみる。
お会計は プロによる目視による即席査定で42,000ルピア(≒400円)。味はというと、どれも家庭料理的なのか、薄味でしっくりこない…。初ご飯だったので幸先は悪い。
パランカラヤで感じる緩やかな夕暮れ





宿泊先はHotel Neo Palma。部屋は広くて、お湯もちゃんとでる。これで4,000円は文句なしの当たりホテル。
荷解きして一息つく頃にはすでに夕方。明日のダヤク族訪問に備えて、軽く近所を散歩するだけに決めた。
ホテルの1階はちょっとしたショッピングモールで、日曜のせいか中央広場ではダンスのお披露目会が行われていた。正直お遊戯レベルだったが、飾らない庶民の生活がここにはあった。
ダンスを見た後は、昼間と反対の方向を散策。飲食店やコンビニがちらほら並びつつも、人通りはまばらで、夕暮れの気だるい雰囲気が心地よい。東京とは、時計の針の進み方が全然違う。
近場で夕食、またしてもハズレを引く

日が沈み始めたので、ホテル周辺で夕食を探すことに。丸亀製麺や「タケウドン」なる和食屋もあったが、せっかくなのでローカルなものを食べたい。
入ったのは近くのカフェレストラン。それほど空腹でもなかったので、軽めに謎の揚げ物とデザートを注文してみた(≒500円)。
ところが、これが まさかの大ハズレ。揚げ物はエンペックという魚のすり身で、揚げることでより魚臭さが際立ってしまっている。食感もボソボソでイマイチ。
デザートはというと、人工的な甘さでフルーツの魅力が完全に消滅。しかも、なぜか食パンまで投入されていて意味が分からない。
申し訳ないが、どちらも完食できずに撤退。昼間に続いて2連敗はなかなか厳しい。
行き着く先はポテトチップス

(精神的な)消化不良感をどうにかしたくて、帰りにショッピングモールでパンとポテトチップスを買った。そして、これが今のところパランカラヤのベストディッシュ という結果に…。
しかし、旅はまだ始まったばかり。明日はおいしいものに出会えますように。