インドネシア / Indonesia Part.1 (到着)

精霊に守られし首狩りの民

インドネシアの近現代史を学んでいたら、思いがけず 多彩な民族と彼らの奥深い土着信仰 に興味をそそられた。中でも、首狩り族とも呼ばれるダヤク族 が気になって仕方ない。

彼らには 精霊の力を借りれば弾丸も効かなくなる という伝承があるらしく、まるで冒険小説の一幕みたいだ。信じる者には、それが揺るぎない現実なのだろう。

中国南方航空で始まるボルネオの旅

羽田空港 [by iPhone]

今回のフライトは恒例の中国南方航空。広州を経由してジャカルタへ向かう。何度も乗っていると、あの青い尾翼を見るだけで旅気分が高まるのが不思議だ。

ジャカルタに着いたら、翌日にボルネオ島へ飛ぶ予定。そこではダヤク族の家に泊めてもらうことになっていて、今から胸の奥がそわそわする。首狩りの伝説を持つ民族と同じ屋根の下で過ごす夜は、一生の思い出になりそうだ。

※ちなみにボルネオ島はインドネシア・マレーシア・ブルネイの3ヶ国の領土になっていて、インドネシア領のことを カリマンタン(Kalimantan)と呼ぶ。

広州空港でコンセント革命!?

広州空港 [by iPhone]
天祈楼 [by iPhone]

5時間のフライトを終えた広州空港では、これまた 恒例の電源探し がスタート。が、今回は衝撃の発見があった。USBでなくても、一部の座席で日本のコンセントがそのまま挿さる席があるではないか!

前回まで何十回も抜き差しして生きてるUSBポートを求めてさまよったあの苦行は一体なんだったのか。必死に電源を探していた過去の自分を思い出すとちょっと笑えてくる。

空港で困るのは電源だけではない。今回、中国用のeSIMを買っておらず、空港のWi-Fiを使うとSNSもChatGPTも使えない。つまり、やることがなく、完全に詰み。

こうなったらもう食欲を満たすしかないと腹をくくり、早めの夕飯として天祈楼というお店で羊肉のラーメンを食べた。88元(≒1,800円)となかなかの値段だが、背に腹は代えられない。おいしかった。

深夜にジャカルタ到着

ジャカルタ空港 [by iPhone]
ジャカルタ空港 [by iPhone]

再び5時間のフライトをうつらうつらしながら耐え抜き、深夜前にジャカルタへ到着した。夕飯を済ませたにも関わらず機内食をしっかり食べてしまったのが、今さらながらカロリー的に悔しい。

入国はVISAや健康アンケートの提示が必要で、とにかく手続きが面倒だった。更に最後の出国審査ではどこに行くのか結構細かく質問攻め。

ただ、担当の男性は悪い感じはなく、あくまで職務としてやっているようだった。最後に パランカラヤにオランウータンを見に行く と言ったら、「お前、インドネシアを分かってるじゃん!」とでも言いたげな、満足したような笑みを向けてくれた。

近未来のカプセルホテル

カプセルホテル [by iPhone]
カプセルホテル [by iPhone]

空港を出ると、湿った生暖かい空気がまとわりついてきた。この感じは日本の梅雨に似ている。

ここからホテルへ向かうのだが、深夜なので空港隣接のホテルを予約しておいた。ただ、国際線ターミナルからは微妙に離れていて、何人もの人に道を聞きながらようやくたどり着けた。

このホテルは海外では珍しいカプセルタイプで、 近未来的なデザインがかっこいい。出入りもカード式で、セキュリティがしっかりしているのがありがたい。

eSIMトラブルにみるAIの限界

さて、歯を磨いて寝る前にeSIMを設定しようとしたら、いきなりエラーが出て繋がらない。仕方なくAIボットに問い合わせたものの、これがもう全然要領を得ない。

結局、人間の担当にバトンタッチ。何枚もスクリーンショットを送りつつ設定を一つずつ確認して、ようやく解決できた。

原因は最初のインストール時に通信状況が悪くて正常にアクティベーションできていなかったらしい。やはりテクニカルな問題は、説明する側に知識がないとそもそもAIとやり取り自体できない ということを痛感した。

ということで、移動と細かなトラブル続きで、インドネシアに来たという実感がほとんどないまま1日が終わった。旅のスタートはいつもこんなもの。狭いカプセルでこう自分に言い聞かせて眠りについた。

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