ソウルの朝、明洞へモーニング探しの旅



朝に到着するメンバーと合流するまで少し時間がある ので、ひとまず朝食を求めて出発。
ソウルを訪れるのは干支が一周するほどなので、地理の記憶はほぼゼロ。とりあえずカフェが多そうな南の仁寺洞(インサドン)を目指すことにした。
仁寺洞の並木道は、昼にはきっと観光客でごった返すと思うが、この時間はまだ人影もまばら。静かな街を歩いていると、やがて繁華街らしいエリアに差し掛かった。
そこで目に入ったのは、朝まで飲んでゾンビ化した若者の一団。ふらふらと歩く彼らを見て、ソウルの若者は健全だと微笑ましく思った。
「萌え断」サンドに感動する


ソウルには 洒落たカフェが無数にあるものの、意外なことに モーニングセットを掲げている店がほとんどない。この誤算に困惑しつつ、結局大通り沿いの雰囲気の良さそうなお店に入ることに。
注文したのはカフェラテとサンドウィッチ。しかし、待てど暮らせど出てこない。いくらなんでも遅すぎるではとやきもきしていたら、ついに登場したのは とんでもないボリュームのサンドウィッチ だった。
しかも「萌え断」で、レイヤーごとにカラフルな具材がぎっしり詰まり、見た目はもはやアート。これなら時間がかかるのも納得できる。味はもちろん抜群に美味しかった。
明洞で友人と合流、まずは街をぶらり散策



カフェを出て、明洞で友人3名と無事に合流。今回のメンバーは全員が初韓国ということもあり、まずは明洞界隈を軽く散策することにした。
明洞といえば、韓国の若者文化の中心というイメージを持っている人も多いが、実際に歩いてみると観光客向けのショッピングストリートという表現の方がしっくりくる。
通りにはコスメショップやお土産屋がずらりと並び、客引きの声がそこかしこから聞こえてくる。正直、うっとおしい。おそらくソウルの若者たちはここにはほとんど来ないだろうな。
韓国のりを巡る攻防戦

今回は2泊3日の弾丸旅行なので、早めにお土産を買ってもいいのではという話になった。
そんなタイミングで目に飛び込んできたのが、「のり ソウル」と、やたら主張の強い看板を掲げたお店。ちょっと店頭だけでも見てみようと軽い気持ちで近づいたその瞬間、店員の中年女性に一瞬で引きずり込まれた。
店内に入ると、彼女は マシンガンのような勢いで海苔の説明 をし、あれもこれもとオマケを提案し始める。情熱が行きすぎて、もはやコミカルな領域に達している。圧倒されながらも、なんとか「また来ます…」と後ずさりしつつ逃げようとしたその瞬間、彼女の魂の叫びが炸裂した。
「私はもう信じない!!そう言ってみんな戻ってこないんだから!!」
まさかの直球過ぎる文句に、僕たちはある種の感動を覚えた。結局、たっぷりのオマケをつけてもらいながら、ここで韓国のりを購入することにした。さすがにこの値段なら空港より高いことはないだろうと信じて。
解放村を風のように駆け抜ける



買い物の後、ランチまで少し時間があったので、せっかくだからとタクシーで 解放村(Haebangchon) へ向かうことにした。
ここは第二次世界大戦後、避難民たちが集まってできたエリアで、今では高台からソウルを一望できるおしゃれな写真スポットになっている。街を歩くと、古い住宅街の中にスタイリッシュなカフェや雑貨店が点在しており、どこかソウルの他のエリアとは違う独特の雰囲気を感じた。
本当ならこの辺のカフェで眺望を楽しみながら、ゆっくりコーヒーでもと思ったが、残念ながらそこまでの時間はなし。風のようにやってきて、風のように去る。
韓国で高級フレンチはありかなしか





初日のランチは、なんと ビブグルマン獲得の高級フレンチ。韓国で真っ先にフランス料理を食べることに疑問は残るが、1食くらいアクセントがあってもいい。何より、ソウルには質の高そうなフレンチレストランが多いという情報もあった。
店内は、木を基調とした温かみのあるデザイン。気取った雰囲気はなく、落ち着いて食事が楽しめる空間だった。料理は、見た目も味も創意工夫が凝らされており、まさに芸術のよう。ワインも開けつつ、ゆったりと食事を楽しんだ。
そして、驚いたのは、ひとり1万円程度というコスパの高さ。このクオリティでこの価格なら、むしろ お得とさえ感じるレベルだった。
このランチを通して改めて思ったのは、品のある空間で特別なものを食べるというは、お腹を満たすだけの食事とは次元の違う行為だということ。大事なことは、何を食べるかではなく、総合的な体験としての価値があるか ということ。
つまり、韓国でフレンチを食べるのは全然ありどころか、むしろ大正解なのだ。
(続く)