ドイツ&北ヨーロッパ / Germany & North Europe Part.2-3 (ユダヤ博物館)

ユダヤ博物館に到着

ユダヤ博物館 [by iPhone]
入館待ち [by iPhone]

Hallesches Tor駅から10分ほど歩き、ようやく ユダヤ博物館 に到着。

まず最初に驚かされたのは、セキュリティチェックの厳しさ。入場するまでにかなりの時間がかかり、少し焦ってしまった。

歪な外観からすでに 気になる存在感 があったこの博物館。しかし、実際に入ってみると、思っていた以上に 利用者に優しい設計 ではなかった。むしろ、この博物館はその建物の構造自体で 意図的に不快感を表現している ようにも感じられた。

不安を煽る映像と空間

館内 [by iPhone]
ドラム [by iPhone]
重なるユダヤ人 [by iPhone]

ユダヤ博物館の展示は、ただの歴史資料ではなく、視覚と感覚で「何か」を訴える ものばかりだった。

空中でスピリチュアルなドラムを叩く映像
何人ものユダヤ人が重なってひとつのメッセージを発する映像
真っ暗闇で何も見えない空間
──どれもが 観る者の不安を掻き立てる演出 になっていた。

通常の博物館なら、展示物に対して、観る側が価値判断をする。だが、ここではむしろ 観られる側が観る側に何かを考えること要求するのだ

これらの展示の意味をどう受け取るかは観る側の自由だが、この 不可解な空間すべてに、ユダヤ人が抱えた傷と喪失感が宿っている のは間違いない。

踏みしめるたびに響く、声なき叫び

Fallen Leaves [by iPhone]
Fallen Leaves [by iPhone]

ユダヤ博物館の中でも 最も印象深かった展示 が、Fallen Leaves という体験型インスタレーションだった。

展示空間に足を踏み入れると、床には 無数の金属製の顔 が敷き詰められている。そして、ここを歩かなければならない。

一歩踏み出すたびに、鋭い金属音 が響き、その音が 高い天井で反響して、耳をつんざくように広がる。まるで、人間を踏みしめて進むような感覚。

その音は、歩く者の 精神を逆撫でし、心をざわつかせる。この場所を歩いた人なら、誰であれ、ホロコーストで失われた人々の声なき声を感じ取ったはずだ

この展示は、単にユダヤの歴史を学ぶこと以上に、犠牲者たちと時空を超えてつながるという点で、大きな価値がある。

被害者をすぐそばに感じること、これがダークツーリズムの真の目的ではないだろうか。

この展示を歩き終え、遠くに響く金属音を聞きながら、そんなことを考えた。

ユダヤ人が語る「ユダヤ人とは何か」

館内 [by iPhone]
館内 [by iPhone]
館内 [by iPhone]

ユダヤ博物館の最後に向かったのは、ユダヤ文化を紹介するフロア

壁一面にびっしりと並ぶ ヘブライ語 に圧倒されるが、ただ雰囲気を感じ取るだけでも、ユダヤの歴史や習俗の独特さ を知ることができて面白い。

出口に差し掛かると、壁に映し出されたユダヤ人たちが、「ユダヤ人とは何か」を語る展示 があった。これが、思いのほか考えさせられる内容だった。

「民族とは何か?」
「なぜ人はそこに帰属意識を持つのか?」

そんな疑問が、頭の中をぐるぐる回る。

程度の差はあれど、彼らは皆、悲劇を経験してなおユダヤ人であることを誇りに思っていた。むしろ、悲劇が彼らのアイデンティティをより強固にした のかもしれない。

ここまで人を規定し、その精神的支柱にさせる「民族」という概念。これは、一体何なのだろう。

冬のベルリンでケバブ難民になる

夜のベルリン [by iPhone]
チェックポイント・チャーリー [by iPhone]

ユダヤ博物館を出ても興奮冷めやらぬまま、すっかり日が暮れた冬のベルリンを歩く。

ベルリンに来る前、先輩から「ベルリンと言えばケバブ」 と強くおすすめされていたので、今夜の夕食は ケバブ一択 と決めていた。

しかし、近場の有名店に行ってみると、まさかの激混み…。

寒空の下で長時間並ぶ気にはなれず、別の店を探そう Google Mapを開いた。すると、その瞬間、偶然にも「チェックポイント・チャーリー」 の文字を発見した。

ここはかつて、東西ベルリンを行き来するための検問所 だった場所。

今ではすっかり観光名所になり、記念写真を撮る人々で賑わっている。さらに、隣には博物館も併設されているらしく、時間があれば立ち寄りたかった。

巨大ケバブに敗北する

Mall of Berlin [by iPhone]

しばらく歩き続け、ようやく目当てのケバブ屋の近くまできたと思ったら、目の前に現れたのは Mall of Berlin というショッピングモール。

ちょっと気になって中に入ると、なんとここにもケバブ屋があった。本当は目当ての店に行くつもりだったが、この寒さと歩き疲れた体に、さらに移動する気力 は残っていない。

「もうここでいいか…」 と自分を納得させ、モール内のケバブ屋で夕食をとることにした。

普通サイズのケバブを頼んだつもりが、出てきたのは想像を超えるボリューム。パンからあふれんばかりの具材が、飛び出して今にも崩壊しそう になっている(というか、見た目はケバブが嘔吐しているようにしか見えない)

ところで、ヨーロッパのどの都市でも見かける このスタイルのケバブ、実は ベルリン発祥 らしい。

海外にいると起こる現象の謎

朝から晩まで歩き倒し、ホテルに戻った瞬間、もう一歩も動く気がしない。ここからバーやクラブに行けたら100点満点なのだが、ひとり旅でそれを実行するには、相当テンションを上げる必要がある

それにしても、日本にいる時よりも 圧倒的に歩いているはずなのに、なぜか疲れを感じない

この現象を何と呼べばいいのか?

精神が肉体を凌駕するのか、それとも単に元気を前借りしているだけなのか。いずれにせよ、帰国後に解明すべき重要な研究テーマとして、心に刻んでおこう。

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