ついにコロナ禍も明けたので、ルワンダ以降の海外旅行へ。どこに行こうか悩ましかったが、まずは肩慣らしに第2の故郷でもある香港に決めた。昔の同僚の近況も気になるし、こちらのアップデートもいくつかある。あとは食事。僕の胃袋は香港料理に飢えている。
羽田から香港エクスプレスに乗って、寝たような寝てないようなまどろみの中で香港に着いたのは朝の5時。全然睡眠が足りないので、まずは空港のベンチで仮眠を取った。多少疲れが取れたところで、空港内のcan.teenというレストランへ。米粉(細いライスヌードル)とパンのセットを頼んで、お腹はしっかり膨れた。ただし、価格は地獄の円安で約700円。
お昼に元同僚とランチの約束をしていたので、空港でしばらく時間を潰してからバスで九龍エリアに移動した。2階席でランタオ島の景色を眺めていると、懐かしい感覚が蘇ってくる。
小一時間バスに揺られて繁華街の旺角 [Mong Kok] に到着した。バスから降りると、蒸し暑さと隙間なく立ち尽くす建物が僕をお出迎え。6年振りの香港の活気に気持ちも高揚する。香港もコロナを克服して日常を取り戻していることを実感した。
ランチは御名園という飲茶の食べ放題。香港で点心を食べないと来た甲斐がない。プーアル茶をがぶ飲みしながら、超優秀な元同僚と経済やら旅行やら仕事の話で盛り上がった。現在彼は新天地で活躍しているようで何より。お互い何も変わっていないことを再確認できた。
旅行の話から自然を楽しもうという流れになり、急遽ハイキングに行くことになった。場所は大棠 [Tai-Tong] という自然豊かなエリアで、元朗駅からバスで行く。午後2時という暑さのピークのため、1Lの水を買って戦闘準備。バス停まで歩くだけでシャツに汗がにじむ。
バスを降りたら、木々が生い茂るゆるい坂道をひたすら上った。日差しが強烈で序盤から体が沸騰したように熱くなり、汗が止まらない。日傘があったので直射日光は避けられたが、なかったらギブアップしていたかもしれない。睡眠も足りないし、何より体が香港の暑さに順応していない。
途中、BBQ会場で休憩して、更に山道を上ってようやく目的の千島湖清景台についた。眼下には黄土と緑のコントラストが美しい貯水池が広がる。都会の香港とは全く別の表情にいままでの疲れがきれいに吹き飛んだ。どうやら歴史のある貯水池らしい。驚くべきは、死ぬほどきつかったこのハイキングの往路はたったの5km。歩き慣れしている元同僚は涼しい顔をしていた。
帰りは別ルートで下ったのだが、日も落ちてきていたので比較にならないほど楽だった。そして、バスに乗って元朗駅まで戻った。元同僚とはここで固く再会を約束してお別れ。汗臭い身体を気にしつつ、僕は電車の中で予想もしなかった濃い1日を振り返った。疲れた。
ホテルは奥運駅から徒歩5分。周りは適度なローカル感があって写真撮影がはかどる。やはり建物の集積度が高い香港は面白い。ホテルの部屋はスーツケースを開けないほど狭いが、立地と7,000円という値段を考えればやむを得ない。狭いシャワールームでシャワーを浴びたらすっかり緊張がほぐれて、いつの間にかベッドで寝入ってしまった。
1日の締めは夕食。自分の中で世界で一番おいしいとされる叉焼飯(通称:チャーシューご飯)を食べないと旅が始まらない。近くに太興というチェーン店があるので、そこで一番肉の種類が多い贅沢な叉焼飯を食べた。甘い味付けの肉はもちろん塩漬け卵(鹹蛋)もたまらない。アイスミルクティーとの相性も絶妙。1,500円で味わえる至福のひと時。ごちそうさまでした。