最終日もあいにくの雨。ホテルをチェックアウトしたら、傘もささずにあてもなく歩いた。引きずるスーツケースが雨音をかき消す。
遠出をするわけにもいかないので、結局尖沙咀界隈を散策。少しすると雨も止んできた。この雑然とした街並みともお別れかと思うと何度来てもやはり名残惜しい。
雨が再び強くなってきたので、近くの歴史博物館に緊急避難。当然期待も何もしていなかったが、初めて古代から現代までの香港史を概観すると色々と興味深かった。港町として栄えた沿岸部の悲哀といおうか、異民族や外敵との一筋縄ではいかない争いの連続だったという事実を痛感。雨でなければきっと入ることはなかっただろうから、ある意味不幸中の幸いのような体験だった。
締めの食事は有名店のワンタン麺。そして、しばらく食べられないからと理由を付けて、空港で満腹のお腹に叉焼飯を詰め込んだ。やはり香港は食に始まり食に終わる。たった二泊三日で三つ星レストランから飲茶まで堪能できた素晴らしい旅行だった。ちなみに帰りの飛行機は胃もたれで終始悶絶。