ラオス / Laos Part.2 (ヴィエンチャン)

ワッタイ国際空港 [by iPhone4]
Beeline [by iPhone4]

バンコクから1時間ほどでラオスのワッタイ空港へ着陸。国際空港とは思えない規模の小さな空港で、入国審査を受けるのに長蛇の列に並ばなければならなかった。空港の入り口に出ると、日本人が数組いて驚いた。

ホテルに向かう前に、両替所に立ち寄ることに。受付のおじさんに20,000円の両替を頼んだら、彼はとんでもない量の札束を僕に渡した。そういえば、相場は1円=100kip。つまり、20,000円が最大紙幣の50,000kip札×40枚になる。既に気分は小金持ち。


Day Inn Hotel [by iPhone4]

空港からホテルまではタクシーで10分程度と近かった。2日間お世話になるホテルはペンションのような雰囲気。従業員も気さくで、部屋に向かう途中にヤモリを3匹見かけた以外は文句なし。部屋は塗りたてのペンキの臭いが立ち込めるフレンチ・インドシナスタイルで悪くない。シャワーとは別にきれいな浴槽が付いていたのが嬉しい誤算。


ホテルの犬 [by iPhone4]

香港とタイの疲れを、その一滴まで搾り出すかのように深く眠り続けた。眠りとは不思議なもので、その時間は一瞬にも満たないような気もするし、永遠のような気もする。死んだ後は、きっとこの真っ暗な眠りの世界が僕たちの意識と取って代わるのだろう。目覚めた僕は、そんなことを考えながらシャワーを浴びて、朝食を食べに1階へ降りた。のんびりお粥と果物を食べて、ホテルの飼い犬の首周りをもしゃもしゃする優雅なひと時。


ホテル前の通り [by iPhone4]
袋と道 [by iPhone4]
マネキン [by iPhone4]

何の目的もない今回の旅行だが、僕のそそっかしさのために小さな目的が出来てしまった。それは紛失したiPhoneケーブルを買うこと。僕はホテルを出て、誰にも聞かずに観光がてら近場を徘徊した。そして、20分近く歩いた頃、うらぶれた携帯ショップを発見。ここで無事に純正風のiPhoneケーブルを手に入れた。店の夫婦は親切で感じのいい人たちだったが、話せる英語が「Copy」のみだったことが若干切なかった。


街並み [by iPhone4]
電線と塔 [by iPhone4]

携帯ショップを出て放浪を再開。ヴィエンチャンの街並みは、一通り東南アジアの国を訪問している人間からすると特筆すべきものがなく退屈。人々は穏やかで、対外的にアピールしていこうといった気概を感じない。カンボジアのプノンペン同様、首都らしい華やかさが全くない。


通り [by iPhone4]
パトゥーサイ [by iPhone4]
パトゥーサイ [by iPhone4]
池 [by iPhone4]
空 [by iPhone4]

しばらく歩くと凱旋門と思しき巨大建築物が見えた。その名をパトゥサイ。この建物に関する歴史的背景を一切知らないが、何はともあれ近づいて見上げるとなかなか壮観。歩いて汗だくになってしまった僕はここで休憩。30円で水を買って、ペットボトルがぺしゃんこになる勢いで一気に飲み干した。休憩後は、来た道をそのまま戻って一路ホテルへ。もちろんバイタクの類は一切利用しない。詐欺に怖気づいているわけではなく、これが噂のラオスダイエット。


通り [by iPhone4]
やしの木 [by iPhone4]

ホテルに戻り、僕はシャワーを浴びてコンビニで買ったビールをぐびぐび飲んだ。東南アジアにシャワーは必須。テレビをつけてMTVを少し見た後は、再び散策を開始した。部屋でゆっくりすればいいものを、一通り歩き回らないと気が済まない性格。


寺院 [by iPhone4]
寺院 [by iPhone4]
寺院 [by iPhone4]

先ほどとは逆方向になるホテルの南側は、観光客向けのレストランが立ち並び、きらびやかな寺院が点在していた。寺院のほとんどが工事中のところを見ると、外国人誘致に乗り出している最中なのだろう。この辺りは西洋人観光客が圧倒的に多いが、やはり日本人も何人か見かけた。タイやベトナムに飽きた人々が、ラオスに目を付け始めたのかもしれない。


空 [by iPhone4]
メコン川と空 [by iPhone4]
メコン川と空 [by iPhone4]

何かを求めて日射病寸前まで歩き続けても、何も見つからない時がある。ヴィエンチャンの限界を知った僕は、ホテルに戻ることを決意。ところが、心機一転して同じ道を戻ると、右手奥に広々とした空間があるのが目に留まった。きっと公園でもあるのだろうと行ってみたら、そこには雄大な川。自然の偉大な造形物に感動しつつ、ここでしばしの休憩を取った。空と雲と川、どうして人類が生まれるずっと前からこんなものが存在しているのだろう。こんなことを考え始めると、人類が血を流して築いてきた文明がいかにも狭隘で取るに足らないもののように思えてくる。


タート・ダム [by iPhone4]
犬 [by iPhone4]

帰り道、そろそろ何か食べないとヴィエンチャンの無縁仏になりそうなので、タート・ダム近くの食堂へ。メニューを見てもよく分からないので、ラオスのヌードルをくれと注文した。どんなものが出てくるのかと楽しみに待っていたら普通のフォーでがっかり。ベトナムとタイに挟まれているラオスは、食の個性が弱い。そんなことを思いながらも、ハエと格闘しつつおいしく完食。食事中、3匹の犬がひっきりなしに僕の横を走り回っていたのが愛らしかった。

夜はペンキの臭いを満喫しながら、浴槽に浸かって今日の疲れをほぐした。さあ、明日はどうしようと考えると、宿は取っていないし、そもそもルアンパバーンに移動する予定だったことを思い出した。僕は風呂を出て、急いでネットで移動方法を検索。するとルアンパバーン行きのバスが出ていることが分かった。しかし、詳細を見るとそれは8時間の山道。それを見て、僕は迷うことなく1日延泊を決めた。話半分にしても苦行なのは間違いない。お前は1週間ここにいるのだ、と僕の心の中にいる怠惰を司る悪魔の囁きが耳鳴りのように聞こえてきた。

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