この日は晴天に恵まれたため、滞在先の正反対にある天水圍まで。電車だと馬鞍山⇒大圍⇒九龍塘⇒太子⇒美孚⇒天水圍と乗り換え地獄になる。そして、目的の湿地公園に行くには、天水圍からさらに電車に乗らなければならない。
汗を拭いながら湿地公園に到着。園内に入ろうとすると、何と有料で入場料は30HK$(≒300円)。受付のお姉さんに中国語で色々聞かれるも、全く分からない自分が悲しい。
人口物のない自然豊かな公園を想像していた僕は、動物園的な管理をしている様に口が半開きになった。しかし、ここから外に出られるようになっていて一安心。外に出ると、広大な緑と無数の観光客が目の前に現れた。
予想以上に大きな公園で、一周するだけでも2時間近くかかってしまった。珍しい植物や鳥や花がたくさんあったが、残念ながらズームができないデジカメでは太刀打ちできない。正直なところ、こういう場所は一眼レフが最適。キリスト教に改宗すれば何とかクリスマスに間に合うだろうか。
最後は、休憩を兼ねて展示コーナーをだらだら見学して退出。そして、日が暮れ始める中、天水圍駅に戻ることにした。履いているスニーカーのせいか、歩きすぎてつま先が痛い。
天水圍駅でふと案内板を見たら、仏塔が近くにあるようなので立ち寄ってみることに。この建物は鄭一族が科挙合格のために建てた塔らしい。無論、鄭一族については全く知らない。仏塔の横には地図があり、見るとこの近辺(屏山)にある鄭一族由来の建物を巡れるようだ。
地図に沿って歩くと、ほとんどの史跡が住宅地の中。観光客もいないので、地元の人の生活を邪魔しているようで非常に気まずい。寂れた街並みと古めかしい建物が醸し出す雰囲気に、僕はもうひとつの香港を感じた。俗な公園になど行かずに、最初からここに来ればよかったと後悔。
もっと色々探索したかったものの、太陽が言うことを聞いてくれないのでやむなく帰宅。帰りの電車の中で、Diana F+の光量の設定がピンホールになっていたのに気づいた。痛恨の極み。限られた時間と初めての場所で、納得のいく写真を撮るのは本当に難しい。写真の勉強をしよう。