香港の西の果て、天壇大仏へ

香港には巨大な仏像がある。そんな噂を聞きつけ、二度寝と三度寝の果て、天壇大仏 へ向かうことにした。
場所は香港の西の果て、東涌駅。ここから115HKD(≒1,150円)を支払って、名物のケーブルカーに乗り込んだ。
中国人家族と一緒にゆっくりと山頂のブッダの元へ。遠くにぼんやり見える山を見ながら思う──高い…。もちろん、山ではなく料金が。
俗なるテーマパークに聖なる大仏


ケーブルカーを降りた瞬間、目に飛び込んできたのはまるでテーマパークのような俗っぽい景色。もっと人里離れた静寂を期待していただけに、この落差に面食らってしまった。
門の前まで進むと、遠くの丘の上に巨大なブッダが姿を現す。その存在感は想像以上で、俗から聖へ急旋回に気持ちが引き締まる。






長い階段を上ってついにブッダの元へ。蓮華の御足から見上げる 魔神のようなブッダ は壮観のひと言。大きいだけで崇拝したくなる。
大仏の周囲をぐるぐる歩き回りながら、しばしこの巨大建造物を堪能した。ちなみにふもとの 寶蓮寺(ポーリン寺)は工事中で中に入れず。残念。



インド人一家の俗な(?)大論争
ブッダを見終えた後は、シャボン玉自動製造機で遊ぶ子どもたちを横目に食べ物を探した。結局、今週の野菜不足を懸念してサブウェイに決定。値段は40HKDで日本とほぼ変わらず。
帰りのケーブルカーは閉館時間が迫っていたせいで、乗るまでに1時間待ちの大行列。僕の前にはインド人らしき家族一同が並んでいた。彼らが改札を通る瞬間、その中の女性がなぜか引っかかってしまい、何故かご一行内で大論争が勃発。
その熱量と声の大きさは、むしろコミカルで、僕は笑いを堪えるのに必死だった。これがきっとインド映画の原型。俗に始まった大仏参拝は最終的に俗で終わった。