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中国4千年の味を求めて王府井へ

夕食は2駅先にある 王府井 へと繰り出した。目的は、小吃街と呼ばれるにぎやかな屋台街だ。
ここには中国4千年の歴史が詰まっていて、世界各国の旅人たちの胃袋を満たしてくれる。ひとり旅は食事に困るので、こういう場所は本当に助かる。
サソリ串の洗礼と味の迷宮







屋台街は人の波で溢れかえり、熱気と香辛料の香りに包まれていた。入口でまず目を引いたのは、生きたままのサソリが突き刺さった串。
その隣にはムカデ串やヒトデ串も並び、罰ゲームでも遠慮したいビジュアルのオンパレード。とはいえ見てまわる分には退屈しない。
いくつか挑戦してみた中で美味しかったのは、胃袋と香草を湯通しして味噌風のソースでいただく煮込み料理。日本の中華料理に慣れすぎたためだろうか、他は想像以上にピンとこない味だった…。
疲労と充実の等式

長かった一日の締めは、昨日のコンビニで手に入れたビールとレッドブル。何かをやり遂げたような達成感に包まれながら飲むビールは、いつもより数段おいしかった。
身体は限界寸前なのに、不思議と心は満たされている。そして、この疲労がむしろ充実感を与えてくれるという不思議。肉体と精神の奇妙な均衡に感謝しながら、僕は明日に備えて静かに眠りに落ちた。