旅の始まりは、深夜のホーチミン

今日から友人とのカンボジア旅行がスタート。休みの都合でベトナムに1泊だけ寄り、カンボジアの シェムリアップ に3泊というやや強引な日程だ。
深夜、経由地のホーチミンに到着。ホテルでチェックインを済ませたあと、軽い気持ちで夜の街を歩いてみることにした。
すると、バイクに乗った客引きが現れ、「オンナ?マッサージ?」と怒涛の勧誘。それをかわした直後、今度は子どもを抱いた物乞いからの執拗な泣き落とし。
気を抜いた瞬間に飲み込まれそうなこのアンダーグラウンド感。この街には油断できない一面がある。

旅のテンションで挑む朝食

翌朝、現地の友人と合流して、彼女がおすすめするベトナム式の食堂へ。ネギが香るご飯に、ニョクマムを少しかけて食べるのが最高。地味だが、クセになる味わい。
空腹に乗じてあれこれ注文したせいか、若い店員がこちらをちらと見てクスクス笑っていた。旅のテンションでやり過ぎたかもしれない。
ビンコイで出会う新婚風景



午後は、タクシーで長めの移動を経て、ビンコイ観光村(Binh Quoi)という国営の公園へ向かった。到着すると、そこは南国のリゾートを思わせるような緑豊かな空間だった。
静かな水辺とヤシの木が並ぶ風景のなか、何組かウエディングドレス姿のカップルが。どうやらここは、結婚写真の定番スポットのようだ。
本場のバインミーの余韻

公園からタクシーで市内に戻り、そのまま空港へ向かった。別れ際、友人の弟が餞別にと、大好物のバインミー をわざわざ買ってきてくれた。
空港で食べたバインミーはパテと野菜のバランスが絶妙。ベトナムのバインミーは、パンというカテゴリで世界一と断言したい。
短かったが、想像以上に充実した滞在になった。名残を惜しみながら、僕たちはカンボジア行きの飛行機へ。
機内食でも出てきたバインミーがパサパサで、改めて機内でホーチミンを思い出してしまった。
アンコールビールでささやかな乾杯


40分ほどのフライトで、あっという間にカンボジアに到着。シェムリアップ周辺はすっかり観光地として整備されており、想像していたような貧しさは感じられなかった。
車の往来は多く、電飾や店舗の明かりが街全体をきらびやかに照らしている。そんな街を眺めながら、僕たちは近くのスーパーでAngkorビールを買い、部屋でささやかな乾杯をした。
カンボジアというと治安の悪いイメージを持たれがちだが、仏教が生活に浸透しているためか、実際に接する人々は穏やかで親しみやすい。やはり実際に来てみないと実情は分からない。